羽黒城 | 鎌倉幕府に仕えた梶原景時一族のお城
愛知県犬山市の羽黒城跡は鎌倉幕府に仕えた梶原景時一族のお城で、本能寺の変後に廃城になっていましたが、小牧長久手合戦でも砦として使用されました。
歴史
鎌倉幕府の重臣・梶原景時は、平安時代に平家に属して尾張国の目代を務めたこともある人物ですが、後に源頼朝に仕え鎌倉幕府設立に尽力しました。
源頼朝が亡くなると梶原一族は鎌倉から追放されこの地に落ち延びてきます。そして景時の孫である影親は、ここに館を築き、一族代々移住しました。
時は戦国時代。
影親から数えて十七代目の影義は織田信長に仕え、羽黒村三千石の領主となりましたが、本能寺の変で信長と共に亡くなっています。
その後、しばらく廃城になっていたのですが、天正十二年(1584)年の小牧長久手の合戦の時、羽柴側により廃城となっていた羽黒城を修復し、山内一豊、堀尾吉晴に守らせました。
感想
羽黒城跡は、犬山市羽黒町の興禅寺の東の竹藪の中にありますが、ひどく荒れた竹藪で、入り口を見つけるのにかなり苦労しました。
隣接するアパートの裏側に、入り口があり、中に入ってみると石碑と案内板がありました。周囲には堀と、土塁らしきものも残っています。
かつての規模はよくわかっていませんが、石碑が建っている場所が周辺より高くなっているので、もしかすると本丸、または物見櫓みたいなものがなったのかもと思いました。
羽黒城近くにある興禅寺は梶原氏が菩提寺として建てたお寺で現在に伝えられています。
山内一豊の母・法秀尼はこの梶原氏の出身といわれており、小牧長久手の戦いで一豊が羽黒の地を守ったのも、もしかすると関係があるのかもしれませんね。
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