毛受城 | 苅安賀城の浅井一族の居城
愛知県一宮市の毛受城は、苅安賀城主の一族・浅井玄蕃の居城と伝わります。
歴史
毛受城の城主は、苅安賀城主・浅井新八郎政貞の弟(もしくは家老)の浅井玄蕃(げんば)という人物です。
毛受城は苅安賀城の支城的役割の城で、北方を守る形に配備されていました。
さて、政貞の跡を継いだ浅井田宮丸長時は、織田信雄に重用されていました。
しかし天正十二年(1584)年に、当時信雄に敵対していた羽柴秀吉に味方したとウワサされ、信雄の手によって最後を迎えます。
その後、毛受城は苅安賀城と共に浅井田宮丸長時を討った森久三郎の管理下に置かれますが、この時に浅井玄蕃は城を捨て帰農したといわれています。
そのためか現在もこの地には浅井姓が多く、もしかするとかつての城主の流れを汲む人達かもしれません。
毛受の読み方は、「めんじゅ」 「めんじゅう」 「めんじょ」などがありますが、地元の人は「めんじょ」と呼んでいます。
ちなみに柴田勝家の家臣で、賤ヶ岳の戦いで活躍した尾張旭市の戦国武将・毛受勝照という人がいますが、この人と毛受城は関係ありません。
感想
かつての毛受城と伝わる場所は、現在の龍明寺の北側約200mほどのところにあったといわれています。
現在は畑となっている毛受城跡は、北に行くにつれ低くなっており、日光川に突き当たります。
もしかするとこの日光川を天然の堀としていたのでしょうか?
昭和十年頃、今の毛受城跡とされる場所から、大量の石が出土し、井戸の跡らしきものもあったそうです。
現在では畑となっており、お城跡らしき遺構は全く残っていませんでした。
近くの道路の信号名がわずかに城跡を想わせますね。
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