荷之上城 | この地に勢力を持っていた服部氏の居城
愛知県弥富市の荷之上城は、この地に勢力を持っていた服部氏の居城です。
歴史
荷之上城の築城年代、城主名は不明ですが、有力な説として、戦国時代に織田信長に抵抗していた服部友貞率いる服部党の居城だったのでしょう。
尾張志には90m四方の規模とされています。
戦国時代、服部党は桶狭間合戦や長島一向一揆など、織田家に敵対していました。
しかし長島一向一揆が壊滅した後、服部氏も力を失い、歴史から一旦は消えてしまいます。
感想
歴史からは一旦消えてしまった服部氏ですが、江戸時代にこの地の庄屋になり、かつての荷之上城があった場所に屋敷を構えました。
これが重要文化財・服部家住宅です。
現在の建物は承応二年(1653)のもので、国の重要文化財。
また茶室の前に荷之上城跡の石碑が建っています。
あと建物の裏に水路が流れているのですが、この水路が荷之上城時代の堀跡の名残りということで要チェックです。
私の感想ですが、弥富の服部氏も歴史に名を残している武将なので興味深いです。
信長公記を読んでみると、桶狭間合戦の時に名前が出てきますし、また古木江城を攻めて信長の弟・信興を攻めたてるなど、マイナーですが注目すべき働きをしていますよね。
そんな服部氏の拠点がこの周辺だったと思うと、お城巡りの醍醐味を感じます。
これが荷之上城時代の堀跡と伝わる水路。
当時はもっと幅が広く、また深かったのでしょうね。
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