吉田城 | 織田敏定に使えた小坂氏の居城
愛知県春日井市の吉田城は、織田信長の曽祖父(ひいおじいさん)といわれる織田敏定に仕えた小坂氏の居城といわれています。
歴史
吉田城主の初代といわれる小坂孫四郎吉正は、もともと但馬国(兵庫県)出石郡小坂郷で、代々山名氏の被官だったそうです。
応仁の乱(1467)後、越中方面に向かおうとしていた時、尾張守護の斯波氏の命で、近江の六角氏征伐に出陣していた織田敏定(信長のひいおじいさんともいわれる)に気にいられ、家臣となりました。
その時に小坂孫四郎吉正は敏定から春日井郡篠木三郷の代官を命じられ、柏井吉田に屋敷を構えたのが吉田城のはじまりだといわれています。
後に後継ぎがいなくなってしまった小坂氏でしたが、信長の命で丹羽郡前野村の前野氏から養子をもらい存続します。
ちなみに武功夜話の著者として有名な吉田孫四郎雄?(かつかね)は、この小坂氏の子孫といわれています。
感想
かつての吉田城跡は春日井市下条町にある公園で、ここが本丸跡と伝わります。
下条公園に吉田城を示す石碑がありますが、お城の遺構は確認できませんでした。
ところでこの公園を整備している時、大石が3つ発掘されたとか。
時代からいって、石垣があったお城ではありませんが、もしかしたら建物の礎石?もしくは庭園の石?
よくわからない謎の大石ですが、その石たちは下条地区の各場所に移され現在でも残っています。
大石を追って!
1つめの大石は、下条地区の八幡社の拝殿前にありました!
2つめは小野上学校の正門脇にあります。
そして3つめは泰岳寺の忠魂碑の台座になっています。
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