奥村屋敷 | 前田氏に仕えた奥村氏の屋敷跡
名古屋市中川区の奥村屋敷は、前田氏の家臣・奥村氏の屋敷と伝わります。
歴史
築城者は奥村宗親(宗清とも)という人で、この人は藤原鎌足の子孫で、もともと中島郡奥村(現・一宮市奥町)に住んでいました。
織田信長に仕え、荒子に領地をもらい移住。荒子に来た時は、前田家より奥村家の方が格上だったのですが、宗親が前田利家の姉を娶り、前田家との関係を強化しました。
その後、利家の急速な出世により、いつの間にか家臣に組み込まれてしまいました。
また小説や漫画などで、前田慶次の親友として描かれている奥村右衛門もこの奥村氏です。
感想
奥村氏の屋敷跡は、荒古町の蓮徳寺の南にあったと伝わります。
この地は荒子城から見ると東南300mくらいの場所にあり、家臣団屋敷といった印象がありますね。
また西、南、北の三方に堀があったといわれ、館の周辺を堀で防御した館城だったのでしょう。
この堀も昭和五十年代までは跡があったと伝わりますが、今では屋敷がどこにあったのかも含めさっぱり分かりませんでした。
これは一宮市奥町にある奥村氏の石碑。荒子に住む前は一宮市にいたのですね。
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