日進市の岩崎城は岩崎丹羽氏の居城で池田恒興に落とされたお城




日進市の岩崎城は岩崎丹羽氏の居城で池田恒興に落とされたお城

 

 

愛知県日進市の岩崎城は、岩崎丹羽氏の拠点となったお城で、天正十二年(1584)年の小牧長久手合戦で、池田恒興に落とされた歴史があります。

 

 

 

 

 

歴史

 

岩崎城の築城はよく分かっておらず、また諸説がいくつかあるものの、通説では享禄二年(1529)頃に、織田信秀(信長の父)によって築かれたといわれています。

 

 

後に松平氏が岩崎城を奪いましたが、天文四年に起こった【守山崩れ】の後、丹羽氏が本郷城より入城し、以来丹羽氏約60年の拠点となりました。

 

 

天正十二年(1584)の小牧・長久手の合戦時、秀吉方の武将・池田恒興が、家康の本拠・三河の岡崎城を攻撃するために小牧を出発。途中、池田軍は岩崎城の近くを通過しようとしました。

 

 

しかし家康方であった守将・丹羽氏重は、約300の兵で7000(諸説あり)の池田恒興軍に岩崎城から出撃し戦いを挑みました。

 

 

結果、丹羽軍は全滅。

 

 

岩崎城も落城しましたが、これが時間稼ぎとなり池田軍は家康軍の追撃を受け壊滅し、池田恒興と池田元助(恒興の嫡男)、森長可(森蘭丸の兄)が戦死しました。

 

 

その後、慶長五年(1600)に起こった関ヶ原合戦で丹羽氏は戦功があり、三河国伊保(現在の愛知県豊田市)に1万石の大名として移封となり、岩崎城は廃城となりました。

 

 

 

 

 

感想

 

岩崎城は丹羽氏の移封後、300年以上も城主が入らず、昭和六十年に発掘調査が行われその後に整備されました。

 

 

現在は模擬天守が再現されて登る事ができ、岩崎の町を一望することができます。

 

 

私の感想ですが、岩崎城は周辺の散策を含めて所要時間は1時間〜2時間くらい確保して行ったほうが良いお城だと思いました。

 

 

その理由は、城内に残る堀、土塁といったお城の遺構をチェックする時間はもちろん、天守や資料館(無料)も合わせて見ておくのがオススメだからです。

 

 

そして更に時間があるなら、岩崎丹羽氏の菩提寺・妙仙寺まで足を延ばしてみましょう。これにより史跡巡りの充実感も増すと思います。

 

 

 

 


城内には水が入っていない空堀跡がくっきりと残っています。岩崎城は池田恒興との激しい合戦が行われた城なので、この空堀でも激しいせめぎ合いがあったのでしょうね。

 

 

 

 

 


岩崎城内には、いくつかの井戸跡が残っていますが、一番大きな井戸跡が資料館の前にあります。

 

 

 

 

 


岩崎城が現在の様な大きな天守があったお城ではありません。しかし城内には物見や防備のための櫓がありました。

 

 

この櫓台も高台になっています。

 

 

 

 

 


本丸の西側を守る二ノ丸跡は、現在、庭園として整備されています。

 

 

しかしさらに西側から見ると高台になっており、さらにうっすらではありますが、土塁みたいなものも残されています。

 

 

そうそう、二ノ丸庭園の中には水琴窟もあるので、これも要チェック!ですね。

 

 

 

 

 


本丸には御殿風の建物がありますが、実はコレ、歴史資料館なのです。中は岩崎城や丹羽氏の歴史についての展示があります。

 

 

 

 

 

 


そして天守の中にも入れます。入場無料。天守の中は主にパネルによる展示品と手作り甲冑です。

 

 

最上階は展望台になっており、外に出ることもできます。

 

 

この天守は戦国時代には無かったものですが、やはりお城に天守があると嬉しいですね。

 

 

 

 

 


城外をぐるりと散策していると、岩崎城を取り囲むように水路が流れています。

 

 

この水路が、かつての堀の跡です。

 

 

現在は水路として整備されていますが、かなりの深さがありますよね。私の身長が150cmなので、水路(堀跡)の深さは約6mくらいでしょうか。

 

 

 

 

 

 


資料館の中では、岩崎城と周辺の観光ポイントを詳しく解説してくれる音声ガイド機器を無料で貸し出しています。

 

 

私の感想ですが、この音声ガイドはおすすめですよ。

 

 

なぜかというと、岩崎城は資料館や史跡のポイントに案内看板も建っていますが、看板よりも詳しく説明してくれますし、また看板には記載していない情報なども、この音声ガイドで知る事ができるからです。

 

 

 

 

 

 

 

 

所在地 日進市岩崎町市場113-10

 

立地 平山城

 

築城時期 享禄年間(1528〜1532)頃

 

築城者 織田信秀

 

主な城主 織田、松平、丹羽

 

現状 城祉公園

 

地図


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